UAゼンセン重点課題
産業政策
カスタマーハラスメント対策の推進(地方自治体にも要請)
① カスタマーハラスメント対策の推進(地方自治体にも要請)
「サービス等を提供する側と受ける側がともに尊重される社会」の実現をめざし、一部の消費者による一般常識を超えた不当な要求や異常な態様の要求行為等のカスタマーハラスメントの抑止・撲滅を推進する。
具体的には、2025年6月に公布された労働施策総合推進法によりカスタマーハラスメントが企業の法的義務となったことを踏まえ、全ての事業主が確実に措置を講じるようモニタリングを強化する。また、通称カスタマーハラスメント対策基本法を核とし、不当な要求や人格を否定する言動を社会的に禁止する法整備により、企業が安心して毅然とした対応を取れる環境を構築する。さらには、度を越した行為に対し罰則規定を含む実効性ある法規制のあり方について、地方自治体の先駆的な取り組みを参考に導入を視野に入れた研究を行う。加えて労働安全衛生法の実効性を高めるべく現場実態に則したカスタマーハラスメント対策が行われるよう、法整備を行う。
地方行政の取り組みをさらに推進するとともに、好事例の共有をはかる。加えて、労働組合が参画する仕組みの中で、業界ごとにカスタマーハラスメントの実態調査と対策の研究を行い、カスタマーハラスメントへの対応や従業員教育の実施に向けた業種・業態ごとのマニュアル、ガイドラインの作成を促進する。
あわせて、倫理的な消費行動を促すための啓発活動や消費者教育を推進する。
2025年6月に改正労働施策総合推進法が公布され、カスタマーハラスメント対策が企業の努力義務から、法的義務となった。施行期日は2026年10月からと予定されており、国は中小企業も含めた全ての事業主が「事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」に基づき措置を講じるよう、モニタリングを強化する必要がある。また、現時点では法的に明確な線引きがないカスタマーハラスメントについて裁判例などに基づき線引きを明確化し、それを禁止する法整備によりサービスを提供する側が毅然とした対応をしても、裁判となった際には法的に守られる状態にする。さらには、線引きに基づき罰則規定を含む実効性ある法的制約のあり方について、地方自治体の先駆的な取り組み(三重県桑名市等)を参考に、導入に向けた研究を行う。
また、介護やスーパーマーケットでは既に取り組みが進んでいるが、カスタマーハラスメント対策基本法の実効性を高めるためには、労働組合の参加のもと、業界ごとの実態調査や対策の研究を行い、カスタマーハラスメントへの対応や従業員教育の実施に向けたマニュアル・ガイドラインが必要である。
さらには、労働安全衛生法の基準を強化し、カスタマーハラスメントを職業上のリスクとして捉え直し、安全衛生委員会等においてカスタマーハラスメント対策を協議事項とすることを義務付けるなど、現場の労働者の意見を反映した対策を労使で行い、実態に則した職場環境の改善を推進することも必要である。
カスタマーハラスメントの問題が人と接するあらゆる産業において起こっている社会的な問題であることを踏まえ、是正に向けて、業者との適切なコミュニケーションや悪質ではない倫理的な消費行動をうながす社会的な啓発や消費者教育を推進すべきである。



